育休明けに復帰するリハ職|時短で単位数をどう扱うか、復帰後1年の現実
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育休明けに復帰するリハ職
リハ職の復帰には、単位数という独特の論点があります。
時短で6時間勤務になれば、物理的に取れる単位は減ります。ところが、施設の目標単位数が常勤と同じまま設定されていると、休憩と記録の時間を削って帳尻を合わせることになります。
この記事では、請求できる制度を整理したうえで、リハ職特有の調整をどう進めるかを説明します。
監修: 現役医師(放射線治療科・大学病院勤務)
請求できる制度
| 制度 | 内容 | 対象 |
|---|---|---|
| 短時間勤務(時短) | 1日6時間を原則とする勤務 | 3歳未満の子を養育する労働者 |
| 所定外労働の免除 | 残業をしない | 3歳未満の子を養育する労働者 |
| 時間外労働の制限 | 月24時間・年150時間を超える残業をしない | 小学校就学前の子 |
| 深夜業の制限 | 午後10時〜午前5時の勤務をしない | 小学校就学前の子 |
| 子の看護等休暇 | 病気・けが・予防接種・学校行事などで年5日(子2人以上なら10日) | 小学校3年生修了まで |
※2025年施行の改正により、看護休暇の対象範囲と取得事由が拡大しています。
申し出は開始の1か月前まで。 口頭ではなく、メールや書面など記録の残る形にしてください。
復帰前に決めておく、リハ職特有の5項目
1. 単位数の目標をどうするか
ここを最初に決めないと、復帰後に毎日苦しみます。
6時間勤務なら、単純計算で常勤の4分の3です。時短時間に比例した単位数に調整してもらう必要があります。
交渉のしかたは、感情ではなく計算で伝えることです。
「6時間勤務のうち、記録と計画書に◯分、カンファレンスに◯分が必要です。訓練に充てられるのは◯分なので、1日◯単位が上限になります」
数字で示すと、管理者も上に説明しやすくなります。
2. 書類の時間を勤務時間内に確保する
時短で困るのは、単位数より書類です。常勤時代は終業後に片付けていた分が、そのまま残ります。
- 記録は訓練の合間に入力できる環境か(タブレット、電子カルテの端末数)
- 計画書の作成日を、担当数が少ない日に固定できるか
3. カンファレンスの時間帯
カンファレンスが夕方に設定されている施設では、時短で帰る人は参加できません。参加できないと情報が入らず、仕事の質が落ちます。
- 時間帯を変えられるか
- 議事録や申し送りで補えるか
これは職場全体の運用に関わるので、早めに相談してください。
4. 訪問リハの担当をどうするか
⚠️ 訪問は、時短ともっとも相性が悪い業務です。移動時間が読めず、1件延びると全部がずれます。保育園のお迎えがある状態では、構造的に無理が出ます。
- 訪問の担当から外れる
- 訪問先を、時間の読める範囲(施設近隣)に限定する
- 訪問は週1日だけにする
どれかを選ぶ必要があります。
5. 子どもが熱を出したときの動き方
- 一次対応:どちらの親が行くか(曜日で分担)
- 二次対応:病児保育、ファミリーサポート、祖父母
- 病児保育は事前登録が必要。復帰前に済ませる
リハは予約制のため、急に休むと患者さんの訓練が飛びます。代行の仕組み(同職種の誰が代わるか)を、事前に決めておくと気持ちが楽になります。
復帰と同時に働き方を変える場合、通所・外来など時間が読める職場に移る選択肢もあります。当サイトのランキングで1位に挙げているレバウェルリハビリは、施設ごとの単位数や時短勤務の実績を把握しているため、両立しやすい職場を条件から絞り込めます。登録・相談は無料です。
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復帰後によくあるつまずき
「時短なのに単位数が変わらない」
もっとも多い問題です。前述のとおり、計算で示して調整を求めてください。 「頑張ります」で乗り切ろうとすると、休憩を削ることになります。
「申し訳なさ」で消耗する
早く帰ることへの罪悪感は、多くの人が抱えます。ただ、時短は制度であって迷惑ではありません。
採用側の視点で言えば、経験のあるPT・OT・STが辞めてしまうほうが、施設にとってはるかに大きな損失です。続けてもらえるなら、時短でいてもらったほうが助かるというのが実際のところです。
「収入が減る」
時短にすると給与は減ります。
- 養育期間の特例(3歳未満の子を養育する期間、将来の年金計算で従前の標準報酬月額を使える制度)を申請すると、年金の受給額が守られます。申請しないと適用されません
- 時短で標準報酬月額が下がった場合、育児時短就業給付の対象になることがあります(2025年4月開始)
自分から事務担当者に確認してください。 制度は、知っていて申請した人だけが使えます。
「臨床から離れていた不安」
1年前後のブランクなら、技術より制度改定と新しい評価方法の確認で足ります。
- 直近の診療報酬・介護報酬の改定内容
- 自分の領域の新しいガイドライン
- 施設で導入された記録システムの変更
復職前の学び直しはブランクのあるリハ職の復職ガイドで整理しています。
同じ職場に戻るか、転職するか
戻るほうが有利な点
- 勝手がわかっている(システム、患者層、スタッフ)
- 勤続年数が途切れない(退職金・有給・昇給)
- 育休前の評価が残っている
転職を検討していい場合
- 時短勤務の前例が施設にない
- 単位数の調整に応じてもらえない
- 訪問がメインで、担当を外れられない
- 通勤時間が長く、送り迎えが物理的に無理
- 相談に対して、制度ではなく「気持ち」で返される
⚠️ 復帰してすぐの転職は慎重に。 一度復帰してから動くほうが経歴の説明がしやすく、転職先では育休の取得要件(勤続1年以上など)を満たすまで時間がかかります。第2子を考えている場合は、この点も計算に入れてください。
子育て中の働き方はリハ職ママの転職で整理しています。
復帰前チェックリスト
- 保育園の入園が決まっている
- 病児保育・ファミリーサポートの事前登録を済ませた
- 時短勤務・残業免除を1か月前までに、記録の残る形で申し出た
- 勤務時間を「何時から何時まで」で確定した
- 単位数の目標を、時短時間に比例した数字で合意した
- 書類作成の時間を勤務時間内に確保した
- カンファレンスの時間帯と、参加できない場合の情報共有を決めた
- 訪問リハの担当をどうするか決めた
- 急な欠勤時の代行の仕組みを決めた
- 養育期間の特例について事務に確認した
転職サービスをまだ決めていない方へ
まとめ
- 時短・残業免除は3歳未満、深夜業の制限は小学校就学前まで請求できる
- 申し出は1か月前まで。記録の残る形で
- リハ職の最大の論点は単位数。時短時間に比例した数字に調整する
- 交渉は感情ではなく計算で伝える
- ⚠️ 書類の時間を勤務時間内に確保する
- 夕方のカンファレンスは、時間帯か情報共有の方法を相談する
- ⚠️ 訪問リハは時短と相性が悪い。担当を外れるか範囲を限定する
- 急な欠勤時の代行の仕組みを先に決めておく
- 養育期間の特例を申請すると将来の年金が守られる
復帰は、元に戻ることではありません。続けられる形に作り直す作業です。数字で話せる項目は、数字で話してください。
本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。育児・介護休業法をはじめとする制度の内容と運用は改正される場合があります。個別の適用については、勤務先の人事担当部署、お住まいの自治体、年金事務所、労働局の雇用環境・均等部(室)にご確認ください。